常にお客様の課題に応え続けてきた
日弘ビックス。
その中から代表的な取り組みや
意外な挑戦について紹介します。
STAGE05事例を知る
常にお客様の課題に応え続けてきた
日弘ビックス。
その中から代表的な取り組みや
意外な挑戦について紹介します。
創業以来、私たちが追及してきた「色と分散」。最近は色の提供に止まらず、“色材”としての新たな機能性を付与するソリューション・ビジネスが求められるようになってきました。たとえば、色の素となる顔料を限りなく微粒子化することで、色が消える、透明になる技術の開発を、各業界をリードするようなお客様と共同で進めています。そして、こうして誕生した機能性色材が、人体に影響を及ぼす紫外線カット等のライフケア商品や防臭機能の高い新素材分散領域で活躍し、特定波長を遮断する温暖化防止遮熱素材となって地球環境の保護にも貢献しているのです。
筆や万年筆に代表される気品あるインクによる文字文化は、洋の東西を超えた人類発展の象徴です。私たちも常に記録のための長期保存性を高めることを追及してきましたが、ある時、お客様から鉛筆と消しゴムのように書いても消せて何回でも使用できる色材が求められました。そこで、この困難な要求を満たすため、顔料を極限まで微粒子化する分散技術を開発。その特殊インクは現在、日本全国の多くの企業や教育機関の会議室で、その書き消しできる便利さを生かし、活躍しています。
建築用途の壁紙、床材や屋根材、自動車の内装、外装、さらには衣服など、色は人々の日常生活を彩る上で欠かせない要素の一つであり、様々な業界のお客様が私たちに求める品質や要求も当然高くなります。その一方で、色というのは、光の条件や使用される樹脂、成形方法によって、求めている色が再現されないことが多くあります。そこで、同じ色材でも平面の板のようなものと、糸のような繊維質なものでは色相・彩度・明度の違いだけでなく、艶の有無まで異なるため、最終用途の状態に成形して最終的な色を判断。何度も何度も検証を積み重ねることにより、設計段階から納品まで数年間に及ぶケースも珍しくありません。
たとえば木の葉一つとっても新緑から紅葉まで季節ごとに変化する数多くの色があるように、色には無数の種類があります。また、工業製品の着色では一度お客様の承認を受けた色を半永久的に提供し続けなければなりません。加えて、素材となる顔料も無機系(多くは金属の酸化物)、有機系(人類が合成したもの)を合わせると何千種類もあり、さらには生産ごとに若干のブレも起こります。そこで、私たちはお客様と取り交わした工程を守りながらも、設計開発段階から“どの顔料や材料を選択するか?” “安定的に生産できる加工設備は何か?“など、お客様の求める品質を継続的に提供するモノ作りを探求し続けているのです。
日本国内では「色と分散」の技術を駆使し、独自のポジションを確立している日弘ビックス。最近は、海外でもプラスチック系のカラーリング事業を展開し、特に塩ビ系では国内の主要なお客様とともに海外での技術・営業サービスに力を入れています。たとえば、中国上海の技術提携先企業とは数年来に及ぶトップ同士の信頼関係を構築し、中国のみならずASEANにも展開中。為替動向や政治情勢といった海外ビジネスならではの難しさを乗り越えながら、国内でも認められている技術力を基本に現地での営業力を強化しています。今後も自動車産業、建築産業含め環境対応ビジネスなど、日本が得意とする成長分野での海外展開を推進していく予定です。