#01.それぞれの仕事内容、面白さや難しさとは?

Hさん: すべての仕事は営業から始まります。お客様を訪問し、要件や使用方法、求める品質などをヒアリング。それから技術部門に着色剤の設計開発の依頼を行います。最初に営業がお客様の成形品の知識や用途をきちんと理解していないと、最終的に良いものは作れないと思っています。
Nさん: 技術部門は、お客様の要望に応えるために試行錯誤の日々ですね。営業に同行して、「こうしてみたらどうでしょうか」と提案することもあります。感覚としては、お客様と一緒に作っていく感じですね。基本的に、当社の製品はお客様ごとにオーダーメイドですからね。
Iさん: 私は今、製造工程の生産管理を担当しています。現在働いている工場ではABSやポレスチレンなど、樹脂関連の色材の仕事がメインです。受注した製品を納期までに作るため、生産機ごとに割り振った生産計画を立てたり、必要な原材料の手配などを行っています。
Hさん: ちなみに、当社が取引している業界は、建材、食品、産業資材関係、家電など、多岐にわたります。ペンやインクといった文房具もありますし、最近だと化粧品まで。本当に幅広い。業界ごとに設計に必要な原料の選定条件やルール、法規制もあり、お客様ごとに確認する項目は年々増えています。



Nさん: また、1つの色を作る際は、何千種類とある原料から組み合わせを考えるのですが、最初から思い通りの組み合わせが見つかることはまずありません。さらに、色の組み合わせだけでなく、加工温度などの製造条件も関わってきます。そうしたなか、私たちは自分の経験をもとに「この添加剤を80度以上で加工するとこうなるだろう」といった予測を立てながら取り組んでいくのです。
Iさん: また、試作品では上手くいっても、大量に製造すると上手くいかない場合もあります。発色もそうですし、原材料が機械の熱で焼けてしまい異物が出そうだとか、顔料が混ざりにくそうだとか。現場では予期せぬことも起こります。私たち生産のプロはこの辺りの問題をしっかり見極め、技術部門にフィードバックする役割も担っています。
Nさん: でも、仕事の難易度が高い時ほど、燃えますよね。自分が考えた配合で意図通りの品質が出た時は、すごく嬉しいですよね。
Iさん: 確かに、そうですね。他社ではできないことや、まだ誰もやっていないことなど、難しい要望をクリアした時に感謝の言葉をいただくと、頑張って良かったと思いますよね。
Hさん: あとは、それだけ試行錯誤して作ったものが最終的にどのような製品に活かされているのか教えてもらった時。当社の製品が自分たちの身近なものに数多く活用されているという喜びも大きいですね。